まったく私事ですが、夫が休職して、随分経ちます。
自分のことでは無いので夫についての詳細は伏せますが、妻である私に出来ることって何なんだろう?と、考えたことや、夫の休職中に私に起きた出来事を、つらつら書いてみます。
目次
結論:出来ることは特に何も無い
いきなり結論ですが、出来るのはせいぜい心配ぐらいで、してあげられることは特に何も無いのだと思います。
目に見える病気や怪我と違うのが難しいところですが、頭と身体の休息が必要な時ですから、妻としては見守るしかありません。
せっかく時間があるのだから、好きなようにゲームをしたり、本を読んだり、映画を見たり、自由にしてもらえば良いと思います。
薬の副作用もあって、寝ている時間も増えますが、何も言いません。
心療内科で貰う薬というのは、本当に眠くなるものが多いですし、休むのには寝るのが一番。
心療内科の先生にも聞いてみた
後述しますが、私も以前から心療内科に通っています。
今通っている病院の先生に、「夫の休職中って、どうしたら良いんですかね?」と聞いてみました。
すると、「励まさないこと」と言われました。
特別なことはする必要はないけど、ゆっくり休ませてあげて、時には心配しつつ、焦らせるような励ましは厳禁、とのことでした。
確かに、励ましては逆効果、とよく言われていますよね。
私も休職をしたので、わかること
私自身も同じように5年ほど前に、休職をしたことがあります。
その時、夫は自分は外で仕事をしながら、私が家で好きなように休んでいることに何も言わず、見守ってくれました。
仕事から夫が帰ってきた時に、妻が家でゲームしてたら「お前は良い身分だよな~」などと嫌味の1つも言いたくなりますよね。
でも、体調が悪い時は食事を買ってきてくれたし、家事が思うように出来なくても何も言いませんでした。
会社からは割と「いつ治るの」みたいなことを何度か言われて焦ったのですが、夫が何も言わず普通に接してくれていたことは救いでもありました。
適度な家事分担をすると良いかも
体調に合わせて、ですが出来る程度の家事を何か1つでも、お願いすると良いかもしれません。
私自身も休んでいる間は、最初の頃こそ副作用などで寝てばかりいたのですが、それでも「会社に迷惑をかけている、夫が働いているのに自分は家で何もしていない」という焦りがあって、何かしなくては、と思い始めました。
その時始めたのが、料理と、このブログです。
働いている時は残業が多かったこともあり、仕事の後に料理をするなんて全く考えられませんでした。
時々夫が作るぐらいで、あとはお惣菜やお弁当を買っていました。
一人暮らしの時は、ごくたまーに作るぐらいでしたが、そんな私でも、いくらなんでもカレーぐらいは作れます。
最初は本当にカレーとか簡単なものから始めて、クックドゥやクックパッドに頼りながら、少しずつレパートリーが増えてきました。
好きな音楽を聞きながら、出来るだけ効率よく準備をする手順を考えるのが何となく楽しくなってきて、夫も喜んで食べてくれたので、少しは自分が生きている意味があるような気がしました。
なので、現在は夫が料理、私が洗濯と掃除、という風に家事分担をしています。
夫は元々私より料理が好きなので、今もほぼ毎日、作ってくれます。
買い物のために散歩がてら外に出るのも、気分転換になってるのかな。
無理して毎日作らなくて良いよ、お弁当でも良いよ~と言っていますが、夕方に散歩と買い物、その後料理、というスケジュールが1日に1つぐらいあった方が、生活のリズムを作るきっかけになるのだと思います。
ずっと家に二人でいると、妻も具合が悪くなってくる
私は今、家でサイトを作ったりして、細々とお金を稼いでいます。
結婚してからずっと、我が家は夫婦別会計の制度なので、夫は休職していても手当が出ますし、普段のお給料より減ると言っても、私には何の影響もありません。
夫が家にいようといまいと、自分の分は自分で稼がないといけないのですが、夫が家にいることで何となく今までの自分の生活ペースが崩れてしまったのも正直なところ。
買い物には夫が行ってくれるので、私は外に出る用事が特に無く、家に引きこもりがちになってしまいました…。
二人なので、洗濯や掃除も毎日する程の量は無いし、自由な時間が増えて作業が捗る!!と最初は思ったのですが、家に人がいるとなかなか捗りません。
これは私の元々の性格なので仕方ないと思うのですが、一人でいる時間が好きなのです。
家に一人でいる時間が無くなってしまったのは正直、相当に息苦しいことです。
朝から晩まで一緒に家にいるので、話すこともだんだん無くなって来るし、些細なことに苛ついたりするようになりました。
電気が点けっぱなしだとか、トイレが長いとか…w
年末頃が息苦しさのマックスで、一人になりたくて、家出しようと考えて、ホテルを探したりしました。
でも、妻が家出を考えていると夫が知ったら、悲しむと思って言い出せなくて、一人でべそべそ泣いたりしました。
夫も元気で家にいるわけではないので、体調が悪そうにため息をついていたりすると、気の毒だけど私には何も出来ないし、なんだか自分まで具合が悪くなってしまうこともありました。
夫は飲みに出かけることもないので、私が友達と飲みに行って、夫のことを愚痴るしかありません。
病気の人に「たまには何処かに出掛けてきてくれ」とも言えません。
ずっと二人で家にいるのがいけないんだ、と思い、夫が外に出られないなら、私が短時間でも外で働いた方が良いのかもしれない、とアルバイトを探したりもしました。
でも、私も外で働くのが嫌だから、家で出来る方法で稼いでいるわけで…何だか本末転倒だし、外で働くのも久しぶりすぎて自信がない、そもそも昼過ぎに起きている私が、どこで働けるというのだろう?
売上が下がっていてお金の不安もあるのに、作業も思うように進まず、負のスパイラルに陥ってしまいました…。
「何も言わずに見守る」というのは、案外難しいことでもあるのだと実感しました。
私も夫と同じ心療内科に行ってみた
私が休職中から最近まで、うつ状態が治った後も不眠のために通っていた心療内科があったのですが、長いこと通いすぎて、診察は1分、同じ薬を1ヶ月分出されるだけ。
「今の状態」を相談出来るような雰囲気ではありませんでした。
1分の診察のために電車に乗って通うのもバカバカしいと思っていたところなので、息苦しさに限界を感じていたこともあり、家から歩いて行ける、夫と同じ心療内科に行ってみました。
すると「夫婦は同じ先生では診察できない」と言うではありませんか!初耳です!
病院にもよるようですが、基本的には診察は夫婦や家族と言えどもプライバシーの問題で、同じ先生は診察をしないことが多いようです。
カウンセリングなら、夫婦カウンセリングなども見かけますが、医師の診察は別のようですね。
その病院は、別の曜日なら別の先生がいるということで出直すと、私も「抑うつ状態」と言われてしまいました。
そこで新しい薬を貰ったのですが、これがまた、眠くなるわ、副作用の吐き気で食欲が無くなるわ、余計に具合が悪くなってしまいました…。
結局、それは飲むのをやめて、また不眠の薬だけをもらいに通うことになってしまいましたが、でも、何処のクリニックでも「初診」の時は今の状態を詳しく聞いてくれます。
これを書いている今、私は割と落ち着いているのですが、この時に洗いざらい現在のつらいこと、苦しいこと、などをお話したことで、自分のダメな所が見えてスッキリしたのかもしれません。
私の仕事が進まないのは、夫が悪いわけではなく自分の問題なのだと。
今まで「カウンセリングって高いのに何も意味がない」と思っていたのですが、たまには自分に関係ない人に一方的に話を聞いてもらうのも有効なのかもしれないと、初めて思いました。
貰った薬も、私にはあまり効果が無かった(飲み続ければ違ったのかもしれませんが、先生が飲まなくて良いと言ったので…)ので、薬が根本的な問題を解決してくれるわけではないという、当たり前のことに改めて気づいたので、自分でどうにかするしかない、と腹が座ったような気持ちです。
※お薬をやうつ病を否定するわけではありません。あくまで、今の私の場合はそうだと思う、というだけです。
やらなければいけない作業も随分滞っていましたが、整理して少しずつ進められるようになりました。
共倒れにならないよう、どうかご注意を
危うく共倒れになりそうな私でしたが、何とか平穏を取り戻しております。
来月は実家に一週間ほど帰るので、また気分も変わると思います。
実家のほうが人が多いので、結局一人にはなれる場所は無いのですけどね…。
我が家は、夫と私しかいないので、きっとまだ楽な方で、お子さんがいる場合は金銭面での不安や、育児や家事の忙しさなどは比べ物にならないと思います。
うちは子供が出来なかったので、そこは理解が及ばなくて申し訳ないのですが…。
実は、最初のうちは親や友人に夫が休職していることを隠していました。
言えば、余計な心配をかけてしまうのでは無いかと思って。
でも、思いの外長引いたので、夫が自分の親に話したこともあり、私の友人にも言って良いよ、と言われたので、打ち明けました。
友人に愚痴が言えるようになって、いくらかは楽になりました。
「誰にも言えない」という状態は辛いので、誰かに話して、助けてくれそうな方には甘えて、何とか乗り切る方法を模索して行きたいものです。
実のところ、この記事を書く前に「某小町」の似たような悩み相談を読んでいたら、「離婚」という意見があまりにも多くて、びっくりしてしまったので、何かの足しになればと思ってこんな記事を書きました。
夫のことは心配だけど自分には何も出来ないし、だけど自分も息苦しくて悩ましい…そんな状態で、家出を考えるぐらい私も息が詰まりましたが、離婚ということは1回も考えなかったです。
「病める時も健やかなる時も」なんて、綺麗事だけでは現実は生きていけないし、食べて行けないのは事実ですが、この世に私の家族は夫しかいないし、夫の家族も私しかいないので。
夫も、私が休職している間に思うところも色々あったのかもしれませんが、何も言わずにいてくれたんだなぁと、改めて感謝もしています。
夫婦だけで解決しなきゃいけない問題でもありません。
家族や友人、時には病院や公共機関等、離婚する前に、誰かに頼りながら何とか藻掻いてみませんか?
私もまた、限界が来るかもしれませんし、本当に家出するかもしれないし、病院に相談するかもしれないですが、その時はまたブログに愚痴を書いたりして、何とか生きて行こうと思っています。
なーんて言って、別居するかもしれないし、離婚するかもしれないし、この先の人生に何があるかなんて、わからないですけどね~!
でも、悲しい結末を迎える前に、出来るだけのことはやって、何とか回避できればなと思います。